非ステロイド派にもおすすめの塗り薬【赤色ワグラス軟膏】を徹底解説!

ステロイドは副作用が心配で使いたいたくないという方は、ケガや火傷、皮膚の疾患でお薬探しに苦労することもありますよね。
ドラッグストアに置いてある多くのぬり薬・外用薬にステロイド(=副腎皮質ホルモン)が含まれています。
今時はかゆみ止めの成分にもステロイドが入っていますので、ステロイド無しの薬を探す方が難しいかもしれません。
この記事ではステロイド剤を使用していない、生薬ベースの塗り薬【赤色ワグラス軟膏】について解説します。
大手メーカー製ではなく、少々マイナーな商品ですが、本当に実力があるお薬です。
今回の記事では自然派や非ステロイド派にもぜひお勧めしたい、生薬製剤の塗り薬【赤色ワグラス】についてくわしく説明します!
目次
赤色ワグラス軟膏はどんなくすり?

日本で古くから使われている「紫雲膏(しうんこう)」という外用薬を知っていますか?
江戸時代に考案された漢方薬がベースとなった塗り薬です。
紫根(しこん)を主成分とし、その他に当帰(とうき)、蜂蜜、蜜蝋(みつろう)などの天然成分が含まれています。
紫根には抗炎症作用や抗菌作用があり、皮膚の再生を促進する効果が期待されます。
紫雲膏は、切り傷や擦り傷、火傷、湿疹、しもやけなど、さまざまな皮膚トラブルに対して効果を発揮する伝統のある薬として広く使われてきました。
赤色ワグラスの原料と主成分

今回ご紹介する【赤色ワグラス軟膏】は、この「紫雲膏(しうんこう)」という一般薬としても知られる漢方の塗り薬と同じ成分を含みます。
赤色ワグラス軟膏と紫雲膏の共通の成分とは、植物由来成分の【紫根(シコン)】です。
この成分には皮膚の炎症や傷の治療に効果があります。
紫根には、シコニンと呼ばれる赤紫色の色素が含まれており、赤色ワグラスや紫雲膏の薬用製品が独特の赤色なのはそのためです。
赤色ワグラスの成分

赤色ワグラス軟膏 2250g中
・チコニイル1245.5g(ゴマ油673.3g、ゴマ油・シコン・トウキのゴマ油抽出エキス572.2g)
・添加物としてミツロウを含有
紫雲膏には基材として豚脂が一般的に用いられます。
しかし、「豚脂」は温度による腐敗、酸化が大きいと考え、赤色ワグラスには使用せず、製品の品質が安定するよう工夫されています。
更に、ボツリヌス菌の懸念がある基剤である「ミツロウ」の殺菌処理を厳密に行っています。
はちみつにはボツリヌス菌が含まれるため、耐性のない1歳未満の乳児には与えられません。
軟膏の基材であるミツロウにも同様にボツリヌス菌汚染の懸念がありますが、赤色ワグラス軟膏はボツリヌス菌を死滅させ、1歳未満の赤ちゃんにも使用できるようになっています。
非ステロイド派に注目される理由

赤色ワグラス軟膏は、ステロイドを避けたいとお考えの方にもおすすめです。
ステロイドは強力な抗炎症作用をもつ外用薬で、迅速な効果から、さまざまな皮膚疾患に用いられます。
一方、ステロイド剤の長期間の使用には副作用の懸念があるとされます。例えば、皮膚の薄化、色素沈着、毛細血管の拡張、さらには体全体への影響などがあげられます。
またステロイド剤の中には薬効が強力なものもあります。
その薬効の強さは、人が持つ自然治癒力を大切にしたいと考える人から敬遠されがちという側面もあるようです。
赤色ワグラス軟膏は、以下に示す理由から、ステロイド剤を避けたいと考える方にも支持されています。
ここがポイント
- 自然成分を使用: 紫雲膏は天然成分で作られているので、化学薬品やステロイドを含まないため、安全で健康的な選択肢とされています。
- 効果的な成分: しっかりした抗炎症作用や保湿効果があり、自然治癒力で、新しい皮膚の形成を助ける働きがあります。
- 多目的な使用: さまざまな皮膚トラブルに対応できるため、広範な用途があります。例えば、湿疹、かゆみ、切り傷、しもやけなどに効果があります。
- 使用感: なめらかなクリーム状で、傷口や患部に塗り広げられます。
赤色ワグラス軟膏は自然療法や漢方に興味のある人にも適したお薬としておすすめしています。
特に、小さいお子さんへ使うお薬には気を使うお母さんは注目です!
赤色ワグラス軟膏は天然成分が基材になっていますので、赤ちゃんのおむつかぶれにも使っていただける稀有な塗り薬です。
赤色ワグラス軟膏の効果・効能

効果・効能
できもの、急性・慢性湿疹、おむつかぶれ、しもやけ、股ずれ、かみそり負け、火傷、凍傷、ひび、あかぎれ、外傷、あせも、ただれ、くつずれ
(赤色ワグラス軟膏の「添付文書・説明書」より)
天然成分の製品は効き目がイマイチなんじゃないの…と思っていません?
ご安心ください。赤色ワグラス軟膏は、日常のちょっとしたケガの手当にしっかり効果を発揮します。
わたしたちも赤色ワグラス軟膏を日頃から非常に重宝しており、紙ですうっと切ってしまった指先の切り傷や、お鍋に当てた軽いヤケド、新品の靴を履いた時の靴ずれなどの毎日の生活でおこるちょっとしたケガにうってつけの薬です。
こんなときに

私事ですが、先日オーブンで手の甲をヤケドした時、すかさず塗布&上からばんそうこうを貼って就寝したところ、その翌朝には驚異的に回復していました。
これくらいならいいか~、と放置しがちな軽いヤケドですが、ヤケドって思っていたより痛みやジクジクが長引くことがありませんか。
見た目や自分の感覚より、熱傷の深度が高く手当が遅れがち、というのはヤケドあるあるなんです。
できるだけ早く手当をすることが肝心。「あっ」と思ったときに、サッと塗れるようお薬を手元に常備しておくことを強く推奨します。
人が本来持つ【みずから治すチカラ】を上手に引き出してくれるのが、この赤色ワグラス軟膏です。
お客さまの声

先日当店で、義足をお使いのお客さまから「装具と足が接する部分が痛い」というお話しをうかがいました。赤色ワグラス軟膏をおすすめしたところ、「とてもよく効いた」とたいへんお喜びで、後日再訪問くださいました。これまでにない効果だったようで、使用されたご本人もとても驚いておられたのが印象的でした。
赤色ワグラス軟膏を使う時の注意点
ここまでは赤色ワグラス軟膏のおすすめのポイントを中心に解説しましたが、これがちょっとな~という点もありますので、デメリットとしてお伝えします。
軟膏の色がすごく赤い

最近の外用薬ではめずらしくものすごい色味です。しかも真っ赤。
塗布しても当然赤いので、衣服への付着には気を付けないといけません。
手の傷などには塗った上からばんそうこうを貼って過ごしますが、赤色ワグラス軟膏の色がしっかり表までにじみ出てきてしまうのが難点。
特に顔の傷に塗っていると、見た人にちょっと驚かれるほどの色味です。
独特の香りがする
赤色ワグラス軟膏は、生薬の香り、基材に含まれるごま油、ミツロウなどが合わさり、かなり特異なニオイのする軟膏薬となっています。
顔につける場合はちょっとキツイかもしれません。
ただ、使用している間に意外と慣れてくるもので、指や足などであれば塗った後はさほど気にはなりません。
まとめ
「赤色ワグラス軟膏」は天然の成分から作られたお薬で、ステロイド剤は配合されていません。
そのため、ステロイドを気にする方にもおすすめできる市販の軟膏薬です。
天然のものが主成分といえ、しっかりと効果の認められた生薬成分が含まれているので、マイルドすぎてなかなか疾患が治りづらいということもありません。
一度お試しいただくと、その効果に驚かれる方も多く、クチコミでお客さまから他のお客さまにおススメされる、といったことも当店ではよくあります。
カテイ堂のあるニシタチ界隈のご近所のお店はほとんどが飲食店で、火を使う調理でヤケドをすることが多いからでしょうか…。
一家に一つの常備薬としても最適。ぜひ一度赤色ワグラス軟膏のすごさを体感してみてください。